年末年始太り解消と対策方法|管理栄養士監修

みなさん、年末年始はゆっくりと過ごせましたか?
正月気分でいつもより気持ちが緩みゆったりと過ごしつつ、また、おせち料理やオードブル、実家ごはん、外食などたくさんの美味しい料理を食べた方が多いかと思います。
そこで今回は、年末年始の太り解消・対策として今からの生活に取り入れられることを紹介していきたいと思います!

おせち料理の特徴

年末年始に食べるおせち料理にはどのような特徴があるのかみていきます。
おせちの内容としては伊達巻や栗きんとん、黒豆などの甘い料理やかずの子や昆布巻などのしょっぱい料理が多かったですよね!これは、年末年始の間は料理をせずゆっくりと過ごせるようにと、料理を日持ちさせるためにお砂糖や食塩を使う料理が多いためです。卵や豆類、野菜などをとっていてバランスはよかった!と思う方もいるかもしれませんが、実は知らないうちにお砂糖や食塩もとりすぎていた場合もあります。

生活習慣と食事の見直し

まずは年末年始前の規則正しいリズムの生活習慣に戻すことが1番重要です。
食事に関しては、1食での過食・ドカ食いは控えましょう。また、食べ過ぎたからといって食事を抜いたり1日1食の生活にしたりすることはおすすめしません。もちろん食べる回数が少ないとからだに入る食べ物や摂取エネルギー量が少ないため体重が減り「痩せた」と思いがちですが、それは間違いです。その減った分の体重は食べていないことで減った体重なので、再び3食の生活にするともちろんその分体重が増える(戻る)ため「また太ってしまったのか」と思ってしまい、また食事回数を減らす・・・といった負のループに陥ります。

【食事を減らす=体重が減る=痩せる】とは思うかもしれませんが、それと同時に食べる量が減ることで生活に必要なエネルギー量や栄養素も不足するため健康な痩せ方とは言えません。

また、1日1食にして食べない絶食期間が長かったり1日の食事回数は少ないものの1食の食べる量が多すぎてしまったりすると、基礎代謝が低下したり血糖変動にばらつきがでたりとデメリットが多くなってしまいます。
そして、食事の乱れ問題として野菜摂取不足も見受けられます。野菜にはからだの調子を整えてくれるビタミンやミネラル、また腸内環境をきれいにしてくれる食物繊維が豊富です。野菜や果物には、むくみ解消に役立つカリウムという成分が多く入っており体内の塩分を排出してくれやすくなるのでむくみでの体重増加の解消も期待できます!

これらを踏まえて、1日1回の食事に減らしすぎたり1度に食べ過ぎたりすることは控えて、良く言われている「1日3食・バランス良く」を心がけましょう!
また、冒頭でもお伝えしたように食生活の乱れだけではなく、生活習慣自体の乱れの見直しが最も重要です。睡眠不足や運動不足など、あらゆる要因が重なり生活習慣の乱れが生じます。休みが終わってもだらだらとした生活を長く続けてしまうとそのだらだら生活が習慣化されてしまい抜け出しづらくなってしまうので早めの改善をおすすめします。

免疫をつけよう!

栄養不足や睡眠不足、運動不足など、普段の生活よりも不足部分が多いとからだの免疫力も低下してしまいます。また、今の時期は寒さや乾燥も感じやすく、ウイルスに感染しやすくなります。
免疫力を高めるためには何度もお伝えするように基盤となる食事バランスが大事です。さらにそこに加えてビタミンや発酵食品を意識して取り入れてみましょう!

正月料理での良い食事バランスの組み合わせ方

まだ正月料理が残っているご家庭も多いと思います。組み合わせ方次第ではバランスの良い食事に当てはめることができるため工夫点を紹介していきます!

まずはおもちです。原料がもち米なので、部類としては主食となります。ただし、もち自体に砂糖が練り込まれているものや甘すぎるあんこやきなこがプラスされている場合は糖質が多くなりお菓子の部類になるため注意が必要です。
お雑煮で食べると、【主食:もち、主菜:鶏肉、副菜:野菜やきのこなど】と栄養バランスもばっちりです!調理前の食材が残っている場合は、今の時期にぴったりな鍋物がおすすめです。
【主食:〆のおじや、主菜:肉・魚・豆腐など、副菜:野菜やきのこなど】とバランスがよくからだもあたたまります。また、野菜のかさが減るため野菜が苦手な方も食べやすくなります。

残った黒豆やかずの子、昆布巻などは1度に多く食べずにお弁当に少し入れたりご飯のおともくらいの量に抑えたりと量や回数に気を付けましょう。

食事だけでは消費が間に合わないときは?

食事の見直しはもちろん大事ですが、やはりそれだけでは消費しきれない部分もあります。そこで組み合わせるのはやはり運動が必要となってきます。

●燃焼させる有酸素運動(※雪国の方は外での運動には注意しながら!)
●無酸素運動(筋トレなど)・・・胸や脚など大きい筋肉を動かして消費量を増やす
●ストレッチやからだをほぐす・・・血液の流れがよくなり老廃物の排出にもいい働きをしてくれる

運動不足が続くと消費エネルギー量が低下します。これと同時に年末年始の食べ過ぎによって摂取エネルギー量が増えてしまうと、摂取エネルギー量>消費エネルギー量のバランスとなってしまうため、もちろん痩せにくくむしろ太りやすい状態となってしまいます。
これらの運動を少しずつでも取り入れる習慣をつけて消費エネルギー量を増やしましょう!

雪かきは運動になる?

雪国ではこの時期、雪かきが欠かせません。雪かきではどの適度消費できるのでしょうか?
運動強度を表す単位として「メッツ」があります。メッツとは、ある身体活動の消費量が安静時消費量の何倍になるかを表す単位となります。座っている状態が1メッツ普通歩行が3メッツとなります。では、雪かきは何メッツになるでしょうか?実はスコップでの雪かきをメッツで表したときの運動強度は、6メッツに相当します!

メッツでのエネルギー消費量の計算は、以下の計算式で算出できます。

運動強度(メッツ)×体重(kg)×運動時間(時間)×1.05


ではこれに当てはめて、例として雪かきでの消費エネルギー量を計算してみます。
体重50kgの人が1時間スコップでの雪かきをしたとすると、6.0(メッツ)×50(kg)×1(時間)×1.05=315(kcal)の消費となります!思った以上に消費エネルギー量が多い!と思ったかと思いますが、1時間連続では雪かきする方は少ないと思うため、ご自身の体重や活動時間を入れて計算してみてくださいね!

最後に

いかがでしたでしょうか。ご自身の年末年始の生活習慣や食事を振り返ることができましたか?
何か1つだけの改善をがんばってもなかなか改善されにくいのが現状です。まずは生活習慣の流れから改善するように心がけて、さらにそこから食事を見直し、運動を取り入れていきましょう!今からでもまだ間に合います!!

参考文献
・厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

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