猛暑に負けない!夏バテ対策|管理栄養士監修

管理栄養士のYuEです!8月も中旬となり、青森では夏真っ只中の時期が続いていますね!
みなさん、暑い中でもいつも通りの体調を維持できているでしょうか?

この時期によく耳にするのが「夏バテ」です。夏バテについておおまかには説明できると思いますが、より詳しく夏バテのメカニズムや対処法を知っておくことで防ぐことができるかもしれません…!そこで今回は、

①夏バテとは?
②夏バテを防ぐ栄養素や食事
③夏バテになってしまったら…?

について詳しく見ていきたいと思います!

①夏バテとは?

夏になると、 「食欲が落ちた」や「だるさを感じる」など、いつもより体調がすぐれない症状を感じることがあります。これは、暑い屋外と冷え切った屋内との温度差によって自律神経が乱れてしまうことで、このような夏バテの症状を感じてしまうのです。

そもそも自律神経とは、緊張しているときに働く交感神経リラックスしているときに働く副交感神経のバランスで成り立っています。これらのバランスが崩れてしまうと、不快な気分になったり消化器症状がでたりします。

温度差での不快感がこの自律神経のバランスを崩してしまう原因ですが、普段の生活でのストレスや睡眠不足、不規則な食生活なども自律神経の乱れに関わってきます。他に夏バテの原因としては、暑いため冷たいアイスや飲み物をとりすぎることで内臓機能が低下してしまうことも挙げられるため注意が必要です。

②夏バテを防ぐ栄養素や食事

夏バテを防ぐために、「重点的にこの栄養素を摂る!」という考え方はNGで、大元である生活習慣の見直しが大前提です。
その中でもやはり食事バランスが大切であるため、夏バテを防ぐための食事について解説していきます!

ここで大まかに食事バランスについて復習してみます!

  • 主食 ・・・ からだのエネルギー源になる ごはん・パン・めんなど
  • 主菜 ・・・ からだをつくるもとになる 肉・魚・卵・大豆製品など
  • 副菜 ・・・ からだの調子をととのえる 野菜・海藻・きのこ類・こんにゃく・いも類など

※いも類は、ビタミンやミネラルも多く含むため副菜ですが炭水化物も含まれるため、食べる量や糖質を考える必要がある疾患・肥満の方などは主食として考える必要があります。これらが毎食そろっていることがバランスの良い食事につながるため、自分自身の食事を振り返ってみましょう!

ではこれらがそろっていることを前提として、夏バテ防止に必要な栄養素を掘り下げてみましょう!
汗で流れるミネラル分であるナトリウムカリウムが重要です。これら二つのミネラルは、からだの細胞の浸透圧を調整している主なミネラルになります。

ナトリウムは、食塩の成分の一つであり過剰摂取は高血圧の原因とされており、日本人の食事の特性からすると、食塩摂取量の目標値に比べて摂取量が上回っているため不足することはほぼありません。しかし、食欲が低下して食事量が少なすぎる場合は不足してしまうため注意しましょう。

カリウムは、主に野菜や果物、いも類、海藻などに多く含まれているため、これらを日常的にとっていると不足することはないと言われています。

③夏バテになってしまったら?

ここまで読んでみて、私はもうすでに夏バテかも…?と思った方!
回復にはやはり食事が関わってくるため、夏バテになってしまったときの食事ポイントをお伝えしていきます!

栄養素を見直す

夏はのど越しがよいものに偏りすぎてしまいますが、以下に挙げた食材”ばかり”で食事を終わらせてしまうと栄養素が不足してしまう原因となるため、みなさんは当てはまっていないかどうか確認してみましょう!

例えば、
例1:冷たいめん類だけ
これのみで食事を終わらせてしまうと炭水化物だけに偏ってしまいます。
例2:おかずがトマト、ところてんなどだけ
ビタミンやミネラルは摂ることができますが、低エネルギーのものばかりなので摂取エネルギー量が不足してしまいます。

「ここに載っていない”たんぱく質”が足りないな!」と気づいた方!正解です!
ただ、夏バテ症状が出始めて食欲がない状態で、肉や魚をがっつりと食べるのはとても辛すぎませんか…?そこで、簡単に摂れるたんぱく質が豊富な食材を紹介します!調理が不要なものばかりなので、ストックしておくのもありですね!

  • ひき肉料理(肉団子、つくね、ハンバーグなど)
  • 魚の加工品(魚肉ソーセージ、ちくわ、かまぼこ、はんぺんなど)
  • しらす
  • 卵豆腐(※商品によりたんぱく質が少ないこともあります)
  • 大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)

夏バテの状態では内臓の消化吸収機能も低下しているため、お腹に負担になりにくい食材から選びつつ栄養素も確保しましょう!軟らかいものであれば咀嚼する回数も減るため、噛むことでの疲れを感じにくくもなります!

ビタミンB1を心がける

ビタミンB群の摂取が鍵となってきます。その中でもビタミンB1は体内で糖質の代謝に関わるため、夏バテ状態でも体の中での代謝を助けてくれるために必要な栄養素です!

よく、「ビタミンB1は、肉!うなぎ!レバー!」と聞くと思いますが、夏バテしているときにはこのようなこってりとしたものはあまり食べたくありませんよね…笑
先程挙げたように、豚肉であればひき肉を上手く取り入れてビタミンB1補給とするのもよいかもしれません!
またビタミンB1は白米にも入っているため、これらのおかずが難しい場合でも白米を食べることで多少なりとも摂取することができます!

食欲アップを狙う方法

調味料や薬味を活かして食欲アップを狙う方法もあります!
お酢、レモン汁などの柑橘系、カレー粉、生姜、にんにく、みょうが、しそ、わさびなど口当たりがいいものやさっぱりするもの、刺激があるものなどを主食やおかずにプラスしてみることで、食事がすすみやすくなります!

ここで簡単に用意できるレシピ紹介をします!

夏バテと戦う!栄養レシピ

夏の定番!「冷やし中華」
主食→麺
主菜→ハムや錦糸卵
副菜→きゅうりやトマト
+冷やし中華のタレ(お酢が入っています)
+紅しょうが
+ごま(いりごまより、すりごまの方が栄養吸収アップ!ごまにもビタミンB1が含まれます)
バランスの良い食事にお酢や紅しょうがの刺激が入ることでさっぱりと食べられます!

「ねばねばそうめん」
主食→麺、長芋
主菜→納豆
副菜→オクラ、しそ
+めんつゆ
+梅干
ネバネバ食材と風味が良い薬味がポイント!疲労回復に良いとされるクエン酸を含む梅干!
途中から梅干を加えて味の変化を楽しむのもありですね!

「冷やし茶漬け」
主食→白米
主菜→鮭
副菜→みょうが、生姜、しそなど
食べにくい温かいごはんには、薬味をプラスしつつ冷やし茶漬けに!食欲増進!

まとめ

  • 夏バテは自律神経の乱れが原因!
  • 食事だけではなく不規則な生活習慣も夏バテの原因となるため、食事ばかりではなく生活習慣全体の改善が大事!
  • 食べやすいもので栄養補給!
  • かと言って冷たすぎるものに偏るのはNG!

残念ながら、「これを食べると夏バテを予防できる!なってしまった夏バテを治せる!」という食材はありません。
また食事だけが原因でもありませんし、食事改善だけで夏バテが治るものでもありません。

大事なのはやはり食事バランスの見直しに加えて睡眠や休養が大事になります!
食事に関してはぜひ今回の記事を参考にしてみてください!
暑さに負けず!夏を楽しめますように!

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