季節の変わり目に気をつけたい食事方法|管理栄養士監修

管理栄養士のYuEです!
いよいよ冬に向けての寒さを感じ始めてきましたが、季節の変わり目に対応できていますか?
今の時期は温度差がつかみづらくなるため、体温調整が難しい季節となり体調を崩しやすくなります。

今回は、食事や栄養で気を付けたいポイントを絡めながら季節の変わり目に注意したいことを紹介していきます。

寒暖差による不調の原因

以前夏バテ対策のBlogでもお伝えしましたが、暑い夏とは反対に寒い秋冬の季節では、暖かい室内と寒い外の行き来や朝晩と日中での温度差によって寒暖差を感じることで体温の変化が追い付かないことから自律神経(交感神経と副交感神経のバランス)が乱れることがあります。

これが乱れてしまうと、睡眠不足頭痛消化器の不快症状などが現れることがあるため注意が必要です。消化器の中でも食事の通り道である食道や胃、腸などが万全な状態ではないと食欲がでなかったり消化不良になったりと十分な栄養が確保できなくなります。
さらにこの弱ったところに偏った食事や刺激の強い食材が加わってしまうと、栄養素の消化吸収にも影響が出てしまうため見直しが必要です。

胃腸の不快感が出てしまったら

特に栄養の消化吸収に直接かかわる胃腸に症状が出てしまったときは、刺激が強いものを控えつつ、いわゆる「おなかに優しい食材・料理」を取り入れることが大事です。

①刺激が強いものを控える

消化器に刺激となりやすい食材は以下のものが挙げられます。

●カフェインが多いもの・・・コーヒー、緑茶など
●香辛料・・・唐辛子、カレー粉など
●アルコール、炭酸飲料

これらは胃の粘膜を刺激し胃酸分泌を促進させてしまう作用があるため、弱っている胃ではより負担が大きくなってしまいます。負担が大きくなり不調症状が強まってしまうと食事がしづらくなりより栄養不足になってしまうため、摂取すべきものの優先順位を考えましょう。

②「おなかに優しい食材・料理」を取り入れる

これらは大まかに述べると、脂質が少ないもの食物繊維が少ないものを選ぶことを心がけていただきたいです!

まず脂質は、胃に停滞する時間が長いため消化に時間がかかることが胃への負担になってしまいます。【揚げ物料理やバラ肉などこってりしたもの】は控えるようにしましょう。

食物繊維も、形がなかなか崩れないイメージがあると思いますがその通りです。消化に時間がかかってしまいます。食物繊維を摂るとからだにいい!とよく言われますが、それは胃腸に問題がなく元気な場合のときのみです。ただからだにいいから、と言った理由で取り入れるのではなく、“自身の体調に合ったからだにいい食材”を選ぶことが大切です。

食物繊維が多いものとしては、【玄米、きのこ、海藻、ごぼうなど】が挙げられます。
玄米もよくからだにいいと言われますが、これは食物繊維が豊富な食材のためです。胃腸の働きが弱まっているところに食物繊維が多い玄米を取り入れると消化不良を起こしてしまい、むしろおなかが張ったり便秘になったりすることもあるため体調に合わせて選択しましょう。もちろん白米でも十分に栄養を摂ることができます!

今の時期であれば野菜は鍋物やスープにするのがおすすめです!野菜は煮たり蒸したりすると消化がよくなりますし温かい料理はからだをあたためてくれます。レシピはまた最後に紹介しますね^^

食事バランスを見直そう!

上に記したものだけを控えるだけだったり取り入れるだけだったりであると栄養が不足してしまうこともあるため、消化のいいものを組み合わせながら栄養を確保することが大事になってきます。必要エネルギー量や栄養素が不足してしまっては、免疫力が低下したり体力が落ちたりとより季節の変わり目に順応できなくなってしまいます。

バランスの良い食事とは、【主食・主菜・副菜】がそろっている食事のことです。五大栄養素である「炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル」は主食・主菜・副菜で補うことができるため、まずはざっくりとでもよいので「ごはんが足りていないな、野菜不足かな」、など自身の食事を振り返ってみましょう!

この時期に取り入れたい食材

上記で述べた主食・主菜・副菜は基本として揃えたいですが、プラスでからだの免疫力を高めてくれる食材を取り入れられるとより効果が得られるため食材を紹介していきます。

●からだをあたためてくれる食材

生姜・・・生姜に含まれる「ジンゲロール」という成分が血流をよくしてくれてからだをあたためてくれる働きがあります。

にんにく・・・糖質の代謝に関わる「ビタミンB1」やたんぱく質の代謝に関わる「ビタミンB6」、抗菌作用がある「アリシン」など、食事にプラスするだけで様々な成分をとることができます。

かぼちゃ・・・抗酸化作用のある「カロテン」、「ビタミンA」、「ビタミンC」、「ビタミンE」の宝庫!また、炭水化物も摂ることができるため、主食の白米が食べづらいときにもプラスするとエネルギーも摂ることができるのでおすすめです!

果物・・・食物繊維の種類である「ペクチン」は腸内環境を整えてくれる働きがあるため、不調になった腸をサポートしてくれます。またビタミンの種類も豊富なので先程紹介した抗酸化作用を得ることもできます。今の時期であればりんごや梨、柿など季節の果物が盛りだくさんですね!

旬の食材は栄養価が高まるため、上記のようなかぼちゃや季節の果物などがおすすめです!
ここで注意したいのは、何度も言うように、食事バランスが整った上でこれらの食材を取り入れることが大事であるため、食材をピンポイントでだけとるのはおすすめしません。

食事以外で気を付けるポイント

もちろん食事だけ気を付けたとしても不調が改善されるわけではありません。
睡眠時間を十分にとること、食事時間を整えること(なるべく毎日の食事時間をそろえた方が体内時間もそろうためおすすめですが生活習慣はみなさんそれぞれ異なるため自身の生活に合わせるのが第一優先!)、運動を取り入れること、ストレスの発散をすること、からだを冷やさないこと、暖房などでの喉の乾燥に注意することなど、たくさんの注意ポイントがあります!

本日は食事の話をメインにするので、これらのポイントはご自身でぜひ振り返ってみて下さい!

簡単レシピ紹介♪

最後に、簡単レシピや食材の組み合わせ例を紹介します!

【ハニージンジャー豆乳】
・豆乳・・・150mL
・はちみつ・・・15g
・生姜・・・少々(お好きな量)
全て混ぜて電子レンジで温める。
→豆乳に含まれる「サポニン」にも免疫力アップの力や抗酸化作用があります。
そこにからだを温める効果のある生姜や抗菌作用のあるはちみつを加えてホットでいただくとのども潤されてより体も温まり風邪対策に!豆乳には大豆たんぱく質も含まれるため、時間がない朝に取り入れるのもおすすめ!
脂質も含まれる豆乳のカロリーが気になる方は、白湯や紅茶、低脂肪牛乳などで代用するのもよいでしょう!夜のほっと一息つきたいときのおともにもどうぞ^^

【鍋料理】
この時期に食べたくなる鍋物。鍋物は簡単料理でありつつ栄養バランスも簡単に整えることができます!
・主食・・・白米、うどん (シメのおじや・シメの煮込みうどん)
・主菜・・・肉、魚、かに、かまぼこ、豆腐、チーズなど
・副菜・・・野菜、きのこ、こんにゃくなど
具沢山のお鍋で主菜と副菜を!その後にシメのおじやや煮込みうどんで主食を!自然と「ベジファースト・プロテインファースト」になるため、血糖値の急激な上昇も防ぐことができます。
ただし、鍋のスープは飲みすぎると食塩の過剰摂取に繋がってしまうため注意が必要です。

最後に

いかがでしたか?
まだからだの不調を感じていない方もすでに体調を壊してしまった方も、これからの予防に繋げたり改善に向かえたりと第一歩になれば幸いです^^
元気に秋冬の行事を楽しめますように!

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